パティーナとは
パティーナとは、イタリアで主に生産されている皮革の一つで、植物から抽出したタンニンのみでなめし、オイルを加えた物で加工しており、別名をベジタブルタンニンレザーとも呼ばれるヌメ革です。
成牛のショルダー部分の革を使用し、本革特有のしわや微妙な色ムラがそのままに表現されている事が特徴的です。
通常の本革はこうしたしわや色ムラを目立たなくするよう加工するのに対し、パティーナは、そのような加工は施さずに自然のままの状態を残して仕上げています。
その為、同じ物は全く無く、成牛の傷やしわ、血管や毛穴の痕等も自然で素朴な状態で残されているのです。
加工する工程が、植物のタンニンでのなめしの為、万一廃棄する事になった時も自然に返す事が出来るので自然に優しい素朴な素材だと思います。
丈夫で長く使い続ける事が出来る素材
パティーナは、加工の都合上、他の皮革に比べると繊維の目が詰まっているのでとても丈夫な素材です。
ですが表面の加工はされていませんので、傷は付きやすいのがデメリットです。
爪や何かで引っかいてしまったりするとすぐに傷になってしまいます。
その一方で、使い始めは前述した通り丈夫な素材なのですが、使い続ける事で、繊維がほぐれて柔らかくなってくる特徴があり、長く使用している愛用者の中にはクッタリとしたパティーナのバッグ等を持っている方も居ます。
手の脂や日の光の影響を受けてツヤが出て来たり、あめ色へと変化をしたり、独特の変化をしていきます。
長く使い込んで行くうちに世界に二つと無い存在になると言われています。
パティーナの手入れ方法
パティーナは前述した通り、革の表面にはほとんど加工されていません。
その為、水にぬれた場合等はしみになりやすく、その他の水分等でもしみや汚れになりやすいのが特徴的です。
こうしたしみや汚れを防ぐ為に、購入後出来るだけ早い段階で、専用クリーム等を塗って保護する事がおすすめです。
防水スプレーも雨の日等には必ず使用するようにして、出来るだけ保護するようにする事が必要となります。